酵母との共培養によるケフィラン生産

 ケフィランは長寿で有名なロシアのコーカサス地方の伝統的な発酵乳であるケフィールヨーグルトに含まれる多糖であり、Lactobacillus kefiranofaciensが生産する。ケフィランには免疫賦活作用、腫瘍抑制作用があり、増粘剤として食品に利用される他、保湿剤として化粧品にも利用されている。
 
100 g/Lの乳糖を炭素源としてL. kefiranofaciens JCM6985株を純粋培養してケフィランを生産させると、乳酸を100 g/L近く生産し、培養後半のケフィラン生産性は著しく低下する(●)。乳糖を資化せず、乳酸を好気的に資化できるSaccaromyces cerevisiae IFO0216株を添加して共培養すると、乳酸の蓄積は抑制され、ケフィラン濃度の上昇は早まる(○)。しかし、乳酸菌は酵母よりも早く増殖するため、培養後半には、酵母による乳酸の資化が追いつかず、乳酸が蓄積した。そこで、酵母が乳酸を処理する能力を超えないように、乳糖を連続的に添加したところ、2/3の時間で1.5倍量のケフィランを生産させることができた(,矢印は流加開始のタイミングを示す)。 詳細は以下の論文を参照のこと。
S. Tada, Y. Katakura, K. Ninomiya, S. Shioya: Fed-batch co-culture of Lactobacillus kefiranofaciens with Saccharomyces cerevisiae for effective production of kefiran. J. Biosci. Bioeng., 103, 557-562 (2007).