図 槽内エタノール含有率と回収エタノール濃度および比生産速度の関係

槽内エタノール濃度を高くすれば、凝縮塔から回収するエタノールの濃度は高まり、その後の濃縮精製コストを節減することができる。しかし、酵母がエタノールによるダメージを受けて発酵力(比生産速度)が低下する。このため、濃縮精製コストと酵母の調製コストを勘案して槽内エタノール濃度を決定する必要がある。例えば、残渣の割合が小さい原料(例えば事故米などのデンプン系)を用いる場合、酵母のダメージを回避するため、槽内エタノール含有率は低めに設定する。逆に、残渣成分の割合が大きいリグノセルロースなどを原料とする場合、反応槽がすぐ一杯になるのでエタノール含有率高目に設定する。詳細は以下の論文を参照のこと。
C. Moukamnerd, M. Kino-oka, M. Sugiyama, Y. Kaneko, C. Boonchird, S. Harashima, H. Noda, K. Ninomiya, S. Shioya, and Y. Katakura. (2010) Ethanol production from biomass by repetitive solid-state fed-batch fermentation with continuous recovery of ethanol, Appl. Microbiol. Biotechnol., 88, 87-94 (2010). DOI 10.1007/s00253-010-2716-y